ザ・ライズ 『キャント・ゲット・イナフ』

 ウォー!!!と(心の中で)叫ばずにはいられない。そんなアルバムが発売されました。

 スティーヴン・スティルス、バリー・ゴールドバーグ、ケニー・ウェイン・シェパードを中心に、45年前の1968年製作された、セッション・アルバム『スーパー・セッション』のオマージュとも云うべきアルバムが今作、ザ・ライズ名義で発表された『キャント・ゲット・イナフ』です。
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 1968年 米コロンビア・レコードのプロデューサーも行なっていた、アル・クーパーがマイク・ブルームフィールド、スティーヴン・スティルスと共に製作したアルバム『スーパー・セッション』ですが、当時の多くのミュージシャンによるセッションやスーパー・グループ(名だたるミュージシャンが集まった)の結成にも繋がった歴史的な作品とされています。
 しかしスティルス参加の裏には、アルバム製作の途中でマイクが抜け、代わりのギタリスト探し(ジェリー・ガルシアやステーヴ・ミラーなどから断られて)の結果、バッファロー・スプリングフィールドを解散したばかりのスティルスが参加することとなったことなど、スティルスにとっては偶然が生んだ奇跡に近いアルバム参加だったのでしょう。ギタリストとしての腕前も高いスティルスですが、後のCSN&Yやマナサスなどバンドとしてのスタイルにも少なからず影響があったことだと勝手に思っています。
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 さて内容はといいますと全10曲中、3人の協作が4曲、スティルス1曲で残りがカヴァー曲となっています。ヘヴィな骨太のロック曲が並ぶ中、マディ・ウォーターズやエルモア・ジェイムスのブルースなどで2人のギタリストの熱い競演となり、異色の選曲はイギー・ポップ&ストゥージズの「サーチ&デストロイ」です。73年の「ロウ・パワー」からの曲で当時のベトナム戦争を意識した、攻撃的でハードなナンバーです。また朋友のニール・ヤングのアルバム『フリーダム』から「ロッキン・イン・ザ・フリーバード」も収録されており、アメリカに対する自由を歌ったこの2曲を含め、メッセージ性の高いアルバムとなっています。又、バックのミュージシャンもドラムスにスティーヴィー・レイボーン&トラブルのクリス・レイトン、ベースにCS&Nやジャクソン・ブラウンのバックで演奏するケビン・マコーミック、そしてプロデュースは元トーキング・ヘッズのジェリー・ハリスンなど。

 一気に聞きとおして感じたのは、この力強さに感動するとともに、最近多くの60年代~80年代に活躍したミュージシャンの悲しい報せが多い中、意欲的に作品を発表しているSとYには、このまま永遠に走り続けて欲しいと願うばかりです。
 また、欲張りな性格なので来日公演も是非お願いしたいです。
 
 もう何年になるでしょう。最後の来日から・・・スティルスさん


ザ・ライズ 『キャント・ゲット・イナフ』

1. ロードハウス
2. ザッツ・ア・プリティ・グッド・ラヴ
3. ドント・ウォント・ライズ
4. サーチ・アンド・デストロイ
5. キャント・ゲット・イナフ・オブ・ラヴィング・ユー
6. ハニー・ビー
7. ロッキン・イン・ザ・フリー・ワールド
8. トーク・トゥ・ミー・ベイビー
9. オンリー・ティアドロップス・フォール
10. ワード・ゲーム


 
by nakaji411311 | 2013-09-15 16:55 | 新品CD
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